Keywords:玩具,デザイン,お菓子,遊び
石丸 操
[NE29-0016B/CDプログラム]
1.はじめに
誰でも「遊ぶ」ことは大好きだ。そして、「遊ぶ」ことに加えて「食べる」こともできたら最高ではないか。私は、遊ぶこともできて、食べることができる玩具菓子を開発した。
2.研究の目的、背景
「楽しい」ことを本気で追求したい。
おもちゃメーカーに就職したいという思いから、大学時代でおもちゃ作りをして自分がこれからどんなおもちゃを作りたいか探していこうと考えている。
砂場や粘土で「作る」ことが好きな子どもたち、小学生低学年向けの遊べて食べられる玩具を作る。一生懸命作ったり遊んだりしたものを最終的に食べることができたら面白いのではないか。
そして、子供たちが自ら新しい「遊び」を創ることができたら面白いのではないか。
3.研究方法
玩具をつくり、実際に子供達に遊んでもらい、その反応を元に研究していく。各地の温泉地帯の写真を参考に市販のお菓子を組み合わせ表現していく。(前期)
一種類のお菓子で遊びを作る。「食べる」時に子どもたち自らが遊びを作りたくなるような場を作る。(後期)
3.1.活動内容<前期>
<どんな玩具を制作するか企画する>
How Might Weメソッドを用いて問題定義を行った。わたしたちは、どうすればおもちゃを____できるのだろうか。これを考えるのにかなり苦戦した。
現代の小学生は、とにかくゲームに熱中している現状から、新しい遊びを自分自身で探し出してほしいという思いで「私たちは、どうすればおもちゃをお店で買わずに、遊びを作れるのか」ということに着目してみたり、玩具から離れないものとして「片付け」に着目し「わたしたちは、どうすれば片付けしなくていい玩具をつくれるのだろうか」ということを考えてみたりもした。しかし、どれも説教がましくなってしまうということからしっくりくるものはなかった。
そこで、研究室メンバーと小さい頃によくハマった「遊び」について話し合った。ボールペンのノックで消しゴムを飛ばすなど「子供はなんでも玩具にしちゃうよね。」という話から、「おもちゃじゃ無いものをおもちゃにする」ということ、『ねるねるねるね』(クラシエ)や『ホイップる』(エポック社)などの創作系の玩具でよく遊んだということから、「私たちは、どうすればおもちゃで遊ぶことと、食べることを両立できるのか」について研究を始めた。子供が自ら創って遊ぶような、オリジナルのものでいろんな遊びができる玩具を考え始めた。
図 1 お菓子の試作
図 2 材料(市販のお菓子)
図 3 ウエハースでヒノキ風呂
図 4 秘湯、露天風呂風
緑色は苔
3.2.活動内容<後期>
前期では数種類のお菓子を使用して温泉を表現していたため、この玩具で遊ぼうとすると一回の遊びのコストパフォーマンスが悪い。そのため、後期は一種類のお菓子で遊び心をどれだけ広げられるかを考えた。
また、最近のスナック菓子のパッケージは画一的なものが多く、お菓子を食べる時のワクワク感が薄れている。そこで、市販のお菓子から遊び心を子どもたちが自ら生み出していけるような玩具を考えた。
以下の写真のようにお菓子を雪や土に見立て、砂場遊びのような感覚で楽しめる玩具を制作した。玩具の加工は、レーザーカッターを用いた。
図 5 試作1(ポップコーン)
図 6 試作2(むぎむぎ)
実際に知人の子ども(小1)に玩具のテストプレイを行った。「食べ物で遊ぶな」という概念を無視してお菓子で遊べることや、食べ物とは関わりのないスコップで食べることが「楽しさ」に繋がることがわかった。
図 7 テストプレイの様子
4.展示会@サテライトキャンパス
1月23日に専修大学サテライトキャンパスで展示会を行った。大学3年生やOBOG、研究職の方やデザイナー職の方など様々なお客さんに発表した。自分の発表に自信がなかったが、先輩方から質問をもらったり、アウトプットを重ねたりすることによって伝えたいことがまとまった。
このようなご時世、悪天候ということもあり子どもたちに体験させることはできなかったが、お子さんを持つデザイナー職の方と子ども目線の話をすることができた食べ物で遊ぶ「背徳感」が楽しさを生み出しているのではないかという意見を得た。また、「知育菓子」のような「つくる」ことに特化した玩具菓子が流行っていることにも気づいた。
図 7 展示会の様子
図 8 展示物
5.最後に
後期の研究は、何がしたいのか分からなくなり迷走することが多かったが、先生に言われた「考えるだけじゃなくて手を動かす!」ということを実行し最後まで駆け抜けられた。そして、オンラインではなく実際に会って実物を見せてアドバイスをもらう方がものづくりには適していると感じた。実際にたくさんの子どもたちに遊んでもらう機会がなかったのは少し心残りではあるが、子どもの気持ちになって遊びながら進めるのも面白かった。これから先の玩具作りの一歩目として、とても良い機会となった。










