
Keywords:理科, 川崎, 子供, コミュニティデザイン, 自然科学
川崎サイエンスクラブは科学ボランティア団体という子供に理科を教える活動を行なっている人々の活動をよりPRし、子供たちとの交流を深め、学習機会を増やすことを狙いとしたコミュニティサイトである。
1.背景
「理科離れ」の反省から、「脱ゆとり教育」で理数教育の充実を推進してきた文部科学省の努力の成果により、理科に対して好印象をもつ小学生が徐々に増えている。しかし、教員の仕事量は年々増大しており,ほとんどの教員にとって「教材の準備、研究不足」は教育上の主要な悩みとなっており、そのため授業に学習を支援する適切な教材を検討することが難しくなっているのが現状である。一方NPOの科学ボランティア団体年100回程度の活動を行なっており、多くの授業、教材のノウハウを蓄積している。彼らの活動をより子供たちに認知してもらうことでより理科への接点が増え、好奇心向上の機会を儲ける事が出来る。しかし現状ではイベントの告知不足、協力者不足の問題を抱えている。そこで各地で活躍する多くの科学ボランティア団体の魅力的な実験教室、DIY型教材の情報を子供たちに伝えられるコミュニティサイトの開発を行なった。

2.調査分析

かわさき宙と緑の科学館にて科学ボランティアの研修に参加し,実際の実験教室でのアシスタントとして子供たちに参与観察を行なった。また,その際実際の科学ボランティア団体の方々にインタビューを行った。調査の結果、科学ボランティア団体は多く存在し、その中の川崎アトム工房という団体では独自教材を準備していて、この団体だけではなく、他の団体も作っており、そのノウハウが蓄積され続けていることがわかった。現在は実験教室で子供たちと作る活動をしており、公開等は行なっていないため実験教室に参加しなければ知る事は出来ない。団体の活動も主にチラシ、実験教室を行なう団体、場所のHPからしか見られないためイベント自体を見つけづらい。NPO運営しているメンバーも高齢者ばかりのため、後継者育成、知識伝承も急務であることもわかった。
3.成果物構想
「川崎サイエンスクラブ」


本サイトは老人、親子、大学生をユーザーに設定したコミュニティサイトである。科学ボランティア団体の実験教室をPRすることが主軸であり、イベントの予約や子供の質問を投稿することができる。基本的には運営する人々が自分自身で、更新・編集が可能である。そのため今まで代理でPRを依頼していた作業もなくなり、彼らのPRしたいポイントを調節する事が出来る。コスト面でも運用コストはサーバー代の125円/月なので、現状実験教室のプログラムに費用をかけたい彼らでも利用が可能である。
4.結果
本研究ではボランティア団体という金銭的メリットよりも社会貢献に重きを置く方々をターゲットとしていたため、各団体が協力的だと考えていたが、それぞれの団体で若干の摩擦があった。そのため教材などの情報は公開が出来ず、この摩擦をどう生かすかが今後の科学ボランティア団体の活動継続のポイントになるため、注視していきたい。また、高齢者が扱うサービスとしてUIは画期的な機能よりも従来のある意味時代遅れなものを利用するべき場合もあるようだ。例としてサイトを好きなように編集できるwordpressなどは扱うまでに挫折してしまうことが多いだろう。そのため今まで見た事がある、ないしは扱ったことがある機能設計にするべきだとわかった。